クヌギの実って食べれるの?徹底解剖!他のどんぐりとの比較と食べ方とは
虫取りで名前をよく聞くクヌギですが、そのクヌギの実が「他のどんぐりと同じく、食べる事ができる」というのはご存知ですか?
こちらの記事では、クヌギの実の特徴や採れる場所、他のどんぐりとの比較、食べる際のポイントなどをご紹介します。
クヌギの実やどんぐりに興味のある方、食べてみたい方はぜひチェックしてみてくださいね。
クヌギの実とは?
冒頭で述べたように、クヌギの実はどんぐりと呼ばれる実の1種です。
多くのどんぐりが細長い形をしている中で、クヌギの実は大きく丸々とした特徴的な形をしています。
また「ボウシ」や「ハカマ」と呼ばれる事もある部位「殻斗(かくと)」が、まるで髪の毛のようにうねり反り返っているといった点も特徴です。
これらの特徴的な見た目から、判別が難しいものもあるどんぐりの中でもクヌギの実は簡単に見分ける事ができます。
そんな特徴的な形状のどんぐりを持つクヌギですが、青森より南の本州各地、四国、九州と、国内に広く自生しています。
どんぐり拾いのできるような雑木林であればほぼ間違いなくクヌギが生えているので、クヌギの実を拾える場所としては雑木林が狙い目です。
近場に雑木林がない場合は、大きな公園や、お寺・神社などを探してみると、クヌギの実が拾える可能性がありますよ。
また、拾ったクヌギの実を食べる場合や、工作などに使う場合は9月下旬から10月下旬に拾うのがおすすめです。
人の手で掃除されていなければ多くのどんぐりは一年を通して拾う事ができますが、クヌギの実はこの時期に木から落ちるため、傷みや虫食いの可能性が少なく食用や工作用に向いています。
他のどんぐりと比べてみよう
更に詳しくクヌギの実を知っていただくために、代表的などんぐりを4種類用意してみました。
それぞれどんな特徴があるのか、クヌギの実と他のどんぐりを比較してみましょう。
コナラ
クヌギの実と並んで、雑木林で手に入る代表的などんぐりがコナラの実です。
クヌギの実よりも随分と小さく、細長い形をしています。
落ちる時期は10月から11月上旬頃で、食べる際にはしっかりしたアク抜きが必要です。
マテバシイ
マテバシイは食べる事のできるどんぐりの代表です。
9月中旬から10月頃に実が落ち、中身は渋みが少なく栗のような味がすると言われています。
クヌギの実とは大きく異なる鱗模様の殻斗を持ち、殻斗を外すと本体に凹みが見られるのが特徴です。
シラカシ
細長い形状がコナラの実に似ているシラカシですが、コナラやクヌギの実と異なり先端にくびれがあります。
また殻斗の模様が横縞である点も特徴です。
実は10月中旬から11月頃とクヌギの実よりも遅めで、食べる際にはクヌギの実と同じくアク抜きが必要となっています。
スダジイ
食べる事のできるどんぐりとして、マテバシイと並ぶのがスダジイです。
渋みが少なく、生でも食べる事ができます。
殻斗は大きく割れており、クヌギの実をはじめ多くのどんぐりの持つ帽子のような殻斗とは全く違う形状です。
クヌギの実を食べよう!
一般的などんぐりと同じく、クヌギの実も食べる事ができます。
食べる際に注意していただきたいポイントは、以下の2点です。
実の選別
クヌギの実を食べるにあたって、虫食いや傷みのあるものは避けたいですよね。そこで、まず実の選別をします。
方法は非常に簡単で、殻斗を外したクヌギの実を水につけるだけです。
水に沈んだ実が食べる事のできる実となりますので、浮いた実は処分しましょう。
アク抜きが必須
実を選別したら、次はアク抜きです。
クヌギの実は渋みが強く、そのまま食べるには向いていません。そのため、クヌギの実を食べる際にはアク抜きが必須です。
方法は一般的なアク抜きと同じで、殻を剥いて取り出したクヌギの実を煮る事でアクを抜いていきます。
煮る際のポイントは、クヌギの実をできるだけ細かくしておくという事です。細かくする事で効率よくアクを抜く事ができます。
どのくらい食感を残したいか考慮したうえで、クヌギの実を出来るだけ細かくしておきましょう。
1時間ほど煮込む、煮汁を捨てる、1時間ほど煮込む、煮汁を捨てる、と交互に繰り返し、味見をしてみて苦みがなくなっていれば完了です。
まとめ
うねりのある殻斗と大きく丸々とした実が特徴のクヌギの実は、他のどんぐり同様に食べる事ができます。
9月下旬から10月頃を目安に雑木林や神社などで拾い集め、選別とアク抜きをすれば食べ方は自由です。
炒って食べるのも良いですし、すり潰してパンやクッキーに練り込んでも独特の風味が味わえます。
これを機会に、クヌギの実やどんぐりに興味を持っていただけたら幸いです。