ダッチオーブン シーズニング

これでもう失敗しない!ダッチオーブンのシーズニングを徹底解説

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せっかく手に入れたダッチオーブンで料理を始めたものの、「焦げつく」「サビが発生した」といった経験はありませんか。この記事では、ダッチオーブンのシーズニングの正しい方法を徹底解説し、失敗を防ぐためのポイントを詳しく紹介します。

ダッチオーブンは愛着を持ち”育てて”いくもの

ダッチオーブン シーズニング

ダッチオーブンは、使い込むほどに風合いが増し、まるで生き物のように変化していく道具です。使用を重ねることで油が馴染み、表面に保護膜が形成されて焦げつきにくくなり、料理の風味も増していくためです。

例えば、キャンプで煮込み料理を作った後、適切に手入れすればサビを防ぎながら美しい黒光りが保たれ、さらに使いやすくなります。最初は無骨に見える鉄の塊が、年月を重ねることで使い手の個性を映した道具へと変わっていきます。手間をかけて育てていくことで、世界に一つだけの“自分の道具”となり、長く使い続けられる道具となるでしょう。

シーズニングの必要性

なぜダッチオーブンにシーズニングが必要なのでしょうか。ここでは、その必要性を解説します。

サビを防ぐための被膜を作る

ダッチオーブン シーズニング

シーズニングは、ダッチオーブンをサビから守るための強固な被膜を形成します。鉄は水分と酸素に触れることで赤さびを生成し、これが進行すると器具が劣化する原因に。

シーズニングは油を高温で焼き付けて保護膜を形成し、サビを防ぐ効果が期待できます。定期的なシーズニングを行うことで、ダッチオーブンは長持ちし、愛着のある調理器具として長く使い続けることができます。

油が馴染んで食材のくっつき防止に

ダッチオーブン シーズニング

シーズニングを施したダッチオーブンで煮込み料理を作ると、食材が均一に加熱され、仕上がりも滑らかになります。肉料理でも表面が美しく焼けて、 後片付けも簡単になるでしょう。

シーズニングは毎回行う必要がある?

ダッチオーブン シーズニング

ダッチオーブンのシーズニングは、毎回行う必要はありません。一度適切にシーズニングされたダッチオーブンは、使用後の手入れを適切に行えば、シーズニングの効果を維持できます。

ただし、使用後に油を塗るなどの簡易的なケアは行うようにしましょう。

シーズニングに必要な道具と準備

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ダッチオーブンのシーズニングで必要な道具は、以下が挙げられます。

  • たわしまたは金属ブラシ
  • 食器用洗剤
  • キッチンペーパー
  • 食用油
  • トングや箸
  • 耐熱手袋
  • カセットコンロ

下準備として新品の場合は、食器用洗剤を使ってスポンジまたはたわしでしっかりと洗うようにしましょう。作業中は耐熱手袋やトングを使うと、火傷を防ぎ安全性が向上します。準備しておくことをおすすめします。

加熱にはカセットコンロが便利です。家庭用ガスコンロでは安全装置が作動する場合があるため注意しましょう。

失敗しないダッチオーブンのシーズニング手順

ここからは、失敗しないダッチオーブンのシーズニングの手順について解説します。

出荷時の新品のワックスを洗浄して落とす

ダッチオーブン シーズニング

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新品のダッチオーブンは、使用前に製造時のワックスを洗剤で洗い流しましょう。ワックスはサビ防止用で、料理には適していません。新品のダッチオーブンを中性洗剤とたわしで洗い、温水ですすげば、ワックスをきれいに落とせます。

水気を飛ばしてしっかり乾燥

ダッチオーブン シーズニング

次に、ダッチオーブンのシーズニングでは、水気をしっかり飛ばして乾燥させます。水分が残るとサビや油の定着不良を引き起こし、シーズニングの効果が低下することも。洗浄後はタオルで水分を拭き取ります。濡れた布で触れて「ジュッ」と音がしない状態が理想です。

全体に油を塗る

ダッチオーブン シーズニング

ダッチオーブンの水気を飛ばした後は、全体に薄く均一に食用油を塗ります。本体の内側だけでなく、外側やフタまでまんべんなく油を塗ります。油はサラダ油や亜麻仁油など、入手しやすいもので問題ありません。油は厚塗りせず、全体にごく薄く伸ばすことがポイントです。

火にかけて焼き込む

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その後、火にかけて焼き込みます。油を塗っただけでは表面に薄く乗っているだけですが、加熱することで油が鍋の細かな凹凸に浸透し、強固な保護膜となるでしょう。中火で5~10分加熱し、表面から薄い煙が出るまで加熱します。

煙が出てくるまでが目安です。この工程を数回繰り返すと、より効果的です。

冷めたらもう一度油を塗る

ダッチオーブン シーズニング

ダッチオーブンのシーズニングでは、焼き入れ後に冷ましてから再度油を塗ることで、防錆性と焦げつき防止効果が長持ちします。シーズニング後、常温まで冷ましたダッチオーブンにキッチンペーパーで植物性オイルを薄く塗ります。油は少量を均等に塗ることで、ベタつきを防ぐことが可能です。

この手順を省くとシーズニングが早く劣化し、焦げつきやすくなったり、再シーズニングが必要になったりする場合があります。仕上げに乾いた布やキッチンペーパーで余分な油を軽く拭き取ると、ベタつかず扱いやすくなるでしょう。

シーズニング済みのダッチオーブンの使い方や保管方法

シーズニング済みのダッチオーブンの使い方や保管方法について説明します。

調理をした後のメンテナンス方法

ダッチオーブン シーズニング

シーズニング済みのダッチオーブンは、使用後に熱いうちに木べらで食材の残りをこそげ落とし、ぬるま湯で洗います。その後、完全に乾かし、薄く油を塗って再シーズニングするとサビ防止になります。使用後に食材を残したり、適切に乾燥させなかったりすると、酸化やサビの原因になるため注意が必要です。

最適な保管方法

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適切な保管方法は、乾燥した状態で薄く油を塗り、通気性の良い場所で保管することです。密閉された環境では湿気がこもり、カビや異臭の原因となるため注意が必要です。蓋と本体の間に割り箸などを挟んで隙間を作るのも効果的です。

直射日光や高温多湿の場所は避け、温度変化の少ない環境で保管します。

シーズニングをサボるとどうなる?

ダッチオーブン シーズニング

ダッチオーブンのシーズニングを怠ると、鍋がサビたり料理がくっつきやすくなったりします。料理が台無しになり、再度シーズニングを行う手間が増えるだけでなく、最悪の場合は器具の買い替えが必要になることもあります。

手間はかかりますが、定期的に油を塗って加熱するだけで長持ちします。使用のたびに軽く油を塗る習慣をつけましょう。定期的な手入れを怠らず、愛着を持って使い続けることが長持ちの秘訣です。

シーズニングが不要なダッチオーブンもある

ダッチオーブン シーズニング

すべてのダッチオーブンにシーズニングが必要なわけではなく、製品によっては不要なものもあります。シーズニング不要のモデルは、表面に特殊な加工が施されています。特にステンレス製やセラミック加工の製品はメンテナンスが簡単で、初心者や手間を省きたい人に向いています。

ただし、焦げつきを完全に防ぐものではないため、洗浄後はしっかり水分を拭き取るなどの基本的な管理が必要です。初心者や手入れに不安がある人は、シーズニング不要のダッチオーブンを選ぶと良いでしょう。

まとめ

ダッチオーブン シーズニング

今回は、ダッチオーブンのシーズニングについて解説しました。シーズニングを行うことで、ダッチオーブンを長く愛用できます。紹介した手順を参考にシーズニングを実践してください。

シーズニング不要のダッチオーブンもあるため、気軽にダッチオーブンを試したい人にもおすすめです。シーズニングを活用して、キャンプ料理を楽しんでください。

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